岩手県地球温暖化防止活動推進センター
平成29度 地球温暖対策地域協議会情報・意見交換会 報告
日時:2017年11月22日(土) 10:00~12:00
場所:盛岡地区合同庁舎
参加者:地域対策協議会6名 市町村広域振興局8名 市町村6名 推進員11名 岩手県環境生活企画室2
スタッフ:野澤センター長・佐々木副センター・櫻井事務局長・齊藤 合計37名
プログラム:添付資料参照
写真・・・別紙1
内容
1開会の挨拶
○野澤代表より挨拶(挨拶文添付参照)
2地球温暖化防止活動推進員東北ブロック研修会報告
○紺野 透氏(PP資料)
○川邉 弥生氏(PP資料)
3地域版温暖化防止フェア報告
○副センター長:佐々木 明宏より
4地球温暖化防止対策地域協議会
(1)宮古市報告 菅原 省司氏
(2)紫波町の取り組み事例紹介 紫波町産業部環境課:武田 正紀氏
5情報・意見交換会
テーマ:地球温暖化対策地域協議会の活動を活発化するために推進員と共に
6情報提供
○岩手県環境生活企画室:目時 麻由主任より
いわてわんこ節電所の取り組みについて
午後の部
環境省東北地方環境事務所、岩手県主催
気候変動の影響への適応に関するセミナー
「気候変動と私たち 東北・いわての暮らし」
(1)基調講演:気候変動への適応の取り組み (環境省東北地方環境事務所)
(2)講演:増える異常気象と温暖化について (NHKニュースキャスター気象予報士大隅智子氏)
(3)講演:岩手県の気候変動への適応に関する取り組み(岩手県環境生活企画室)
(4)講演:農研機構東北農業研究センター (大久保さゆり氏)
質疑応答
閉会
当日の様子写真掲載
【午前の部情報・意見交換会議事録】
1開会の挨拶
野澤日出夫センター長挨拶
本日は、お忙しい中を遠路からもご参集下さいまして有難うございます。
日頃皆さま方には、地域の実情を把握されて居られるそれぞれのお立場から、地球温暖化防止に向けてご活動いただいて居り感謝申し上げます。
先日、パリ協定のその進め方についてのルール作り、COP23(フィジー会議)が、ボンで開催されました。アメリカ連邦政府のパリ協定脱退、先進国から低開発国への資金援助に関しての対立など、混乱しましたが、来年12月には、ポーランドで開催されるCOP24でルールは採択される事となっています。
釈迦に説法ですが、COP21
パリ協定での、今世紀後半の目標は、「CO2排出ゼロ」でありますが、これは徹底した「省エネ」と「化石燃料ゼロ」の事であります。産業革命以来、化石燃料により得て来た「経済的な豊かさ」から、持続的な再生可能エネルギーによる「持続的な豊かな社会」に変える新たな産業革命とも言えるもので、石油をエネルギーとして来た殆どの産業は相当な覚悟を持って事業の変換に取り組まなければならない時代になっています。
特にエネルギー効率の悪い自動車産業は、大きな危機感から一斉に電気或いは水素などへの転換を図りつつあるのは、ご承知の通りです。すなわちガソリンスタンドは2040年には消滅すると言う事です。勿論その電気も再生可能な電力に変換されている事が前提になります。
各国は2030年の目標に向けて大幅なCO2削減に向けて動き出しています。
スイスは、1990年対比50%削減が目標ですが、既に2025年までに35%の削減が予測されています。EUは、40%削減、ドイツは既に30%近く削減されています。
一方日本は、2030年目標を2013年対比で26%としていますが、実はEU同様1990年対比とすれば、10数%程度と低い目標となります。また発電効率を高める目的として、アセス対象だけでも20数基の石炭火力発電所の計画や、世界戦略での輸出政策など、パリ協定の約束とは大きく矛盾しています。
トランプ大統領は、パリ協定脱退を宣言しましたが、各州政府の対応は別で、特にカルフォルニア州政府は、2002年に「再生エネルギー推進法」を定め、2020年には33%(水力を含めると45%)、2030年には50%(62%)の削減を目指して居ます。連邦政府の方針と関係なく州としての独自の施策を貫いています。
岩手県には幸い原発は無く、県企業局の発電は全て再生可能電力であり、現在も11基の風力発電機の建設を進めていて、電力自給率は35%以上が賄われることは誇るべき事です。
多様な資源を持つ岩手は、県民計画で示した「環境王國いわて」として独自路線で取組み今世紀後半には全てのエネルギーを変換する政策を打ち出すべきと思って居ます。
この新たな産業革命に向けて、皆様方の一層のご活躍とご協力をお願い致します。
本日の研修会が実りあるものになる事を願いご挨拶と致します。
2北海道・東北ブロック研修会報告
(1)紺野 透氏
仙台で開催された合同研修会に参加してきました。
前段で東北大学の明日香 壽川氏の講演がありました。かいつまんでお話しさせていただきます。
大きく変わる世界とその割にそうでもない日本みたいなそんなタイトルでした。
最近の山火事、干ばつ、熱波、ヨーロッパだとアスファルト溶けるくらいそんなすごい熱波だったというような情報がありました。気候の問題、難民の問題も気候変動が原因かもしれないいうお話しでした。今まではその土地でとれていた農作物が気候変動でとれなくなった。今までその農業で食べていた人達が、それが出来なくなって仕方なくISの組織に入ったり、あるいはその場所を離れて違う国だったりに難民としてうごかざるを得ないというのが実情のようです。どうも気候変動によるところが大きいのではということです。たとえて言うなら昔の農業一揆みたいなもの、いわば今までとれたものが取れない怒りの矛先がどこかに行くといった状況によく似ているというお話しでした。
安全保障で一番気を付けなければいけないのは温暖化だとおっしゃていました。
パリ協定に矛盾があると話しもされていて、温度上昇を抑えていかなければいけない中で各国目標を出したわけですが、各国の目標数値を合わせても2℃削減目標に達していない。なかなか変わらない中で今どんな状況か、再生可能エネルギー、省エネ、既存の化石燃料を燃やしてエネルギーを得るやり方から変えていく、再生可能エネルギーが、コストが高い現状がまずある。情報の操作があるのかわからないが、原発安い、温暖化対策に原発有効なようなシナリオがありますというようなお話しでした。これは間違いでしょうとおっしゃっていました。間違っている理由も話されていましたが、ドイツとの比較、皆さんご存知の通り原発なくて55%減らすよ、日本は温暖化に有効な原発を使うにもかかわらず18%しか減らせないという目標を掲げている。
パリ協定の中で日本は下から2番目の評価しか得られていない。
石炭の火力発電所はまだまだ増える、新設の計画がある。そういうことをしているのは先進国では日本だけとの話。仙台ではパワーステーション、関西電力と伊藤忠の合同稼働が始まっている。電気が足りて余っているのに新しく火力発電所を作っている。そこで作られた電気は東京の首都圏に売られて行くらしい。そういうところにも問題がある。もう一つは健康被害、煙がどのエリアに飛ぶかなどシミュレーションも見せていただいたが、先生は、このことに反対をする裁判を起こしている。
難民の発生も気候変動の影響かもしれない、日本の温暖化政策の評価が低かったり、日本は逆行している。施策のシステムを変えい限り温暖化は変わらない。その中で訴訟を起こしている。
自身の活動では盛岡のショッピングセンター(エコライフもりおか2017)での発表事例紹介を行った。住宅が専門なので住宅の消費エネルギーを減らしましょう。それが温暖化防止につながるということをメインテーマにお話をしました。最近伝えるときの人のつかみ方、子供にもわかりやすい映像を使ってお話をしている。フランダースの犬、マッチ売りの少女、幸せの王子。おちはみんな寒さで凍え死んでいるといったスライドから温かい住宅の話へとつなげる。といった報告をしてきました。
宮城県はグループで集まって活動をしているのが面白い活動だなと思った。
○○BOXの活用、地場品と温暖化について体を動かしてのツールが面白かった。
子どもたちに伝えるのが難しい、これは各センターの課題なのかなと思いました。
各県が集まって普段目にすることの活動を目にすることが出来良かったなと思ったが、やっていることは皆同じようなことだった。常にUPデートしていかなければいけないなと思いました。
(2)川邉 弥生氏
明日香先生の感想
世界の現状をスライドで説明。北朝鮮では大干ばつ、カリフォルニアでは山火事、ロンドン郊外ではアスファルトが溶けたた映像などあまり日本で報道がなかったのでショックでした。その時の体感温度は50度以上あったであろうと話していました。海外の首相がどのような発言をしているか、日本はマイナスの方にシフトしているというような話でした。
仙台のパワーステーションについてはショックで日本は石炭火力に頼っていて、設の火力発電所が何計画もある。日本は逆行しているんだよというお話しでした。
健康被害、干潟環境に関しても大きな問題だとおっしゃってました。水産業と農業はどうですかとお聞きしたら、水産業はお金に係る問題なので明日香先生はかかわっていないが水産業、農業の人は困っているし問題視しているよというお話しでした。
応援の方法としてはHP上でコメントなど見られるそうです。又署名も短い期間に何万と集めたので全国の人がそこに注目することによって仙台のパワーステーションも変わってくるのではとおもいました。
午後からはワークグループがありました。
気になったのは宮城県のグループ活動でした。2,3名で学校へ行ったりしている。
ツールは○○BOX地域版の活用、音の出るおもちゃなども使用。
青森県ではラジオで季節に合わせた話題をお話ししている方がいました。又ハンドブックを推進員が作成。環境団体の情報を得るため推進員が訪問。集めた情報を掲載している。
自身が発表した活動報告
・岩手県の地球温暖化防ごう隊の事前学習の様子。
・北上のエコチャレンジの様子。ごみの事、電気の使い方について取り組む。IPCCリポートコミュニケーター子供用を使用して話した。
・環境の話し、エコキャンドル、マイ箸づくり、レジ袋削減ふろしき包み、廃油活用キャンドルづくり、廃油を活用した石鹸づくり
・ごみ情報も県のデーターを活用してお知らせしている。ごみについて考えるきっかけづくりとなればと思います。
・県民運動として3マイ運動をお話ししている。マイハシ、マイボトル、マイバック
・主催者の希望しているテーマに沿って講座をするため打ち合わせを何回もしています。
・PPは事前に資料をお見せしてご意見をお聞きして進めるようにしている。
・みんなができることの提案もしている。
最後は「はちどりのひとしずく」を読んで終わりとしています。このお話は短いですが私は私にできることをしているだけということで何か一つでも行動して頂けたらということで必ず入れるようにしています。
3地域版温暖化防止フェアの報告(PP資料参照)
佐々木 明宏副センター長より
平成27年釜石市
平成28年久慈市
平成29年宮古市 で開催。
釜石で開催されるにあたって域の中で温暖化というテーマはなかなか馴染みにくいというお話しがあって、震災以降止まっている様々な活動、温暖化防止地域協議会もストップ、森川海協議会もストップしている。ではその再開のところを探っていくような場を作ろうということで懇談会を開催することとなりました。今は根浜海岸の海岸林を再生しようということで実行員会を開催しているところです。その懇談会を開催する中でミニ温暖化防止フェアを開催することになったというのが経緯です。防ごう隊の発表を地元の小学生にして頂いたり、講演、ソーラークッカー、パネル展示など、地元の産業まつりなどと一緒に盛り上げる活動を行ってきた。(年代ごとにPP映像で写真をお見せした)
今年度の温暖化防止フェアは地元浄土ヶ浜ビジターセンターを主会場に環境講話、サッパ船、シーカヤック、自然観察、岩手大学雷実験ショー、などが行われた。
4地球温暖化対策地域協議会、市町村の事例発表
(1)宮古市地域対策協議会の活動紹介菅原 省司氏
地域対策協議会の総会11月20日まで持ち越しました。その理由としては昨年の台風の被害が後を引いておりまして、被災した事務局や会員の方々の落ち着くのを待って開催となった。
温暖化を考えるときには気候変動を考えなければならない。我々は気候変動を毎日感じることが出来る。春が来たなと思っているうちにじりじりの太陽、熱中症といっているうちにもう長い冬がやってきました。紅葉だと思っているうちに寒い寒波がやってきて昨日は雪が降ってきた。事象、気候変動を体で感じている。
宮古市、海の地方では海の中が大変な事になっている。(資料参照)
2013年ごろから新聞の情報を並べてみました。
2014年カツオが来ない。2015年秋サケが来ない。2016年さんまが来ない。
今年の夏ごろからイカが来ない、サンマが獲れない、サンマ不良で缶詰工場休止、サケも来なくなった。カツオなんてマスの子供のように小さい。これらの現象は海の温暖化であろうと私は考える。私たちの協議会では海の温暖化をテーマに勉強会を開くこととした。
テキストは新聞記事をよめるような知識を持ってもらいたい。ただ眺めるだけではなく読めることが大切。地球温暖化を見ていると陸上あるいは、大気を中心とした温暖化の考え方である。しかし、我々が中学あたりで習った、地球上の海の表面積を見ますと海が71%くらいの表面積を持っている。あるいは陸地の2.4倍くらいの広さを持っている。
そういう中で太平洋は地球面積の3ぶんの1占めている。平均海の深さは3700mくらいありますから、海を無視した温暖化問題は考えられないということに至りました。
地域の問題、太平洋沿岸に位置する宮古、魚介、海藻を水揚げして加工したりしている。自然と共に共存している地域でもあります。漁獲が無ければ、漁業、運送業もなりたちません。
観光もそうです。大雨のために営業できなくなります。観光する人がきません。
そういうこともあって、これまではあまり海の事を考えなくても商売していけたが今はそうはいかなくなってきた。海の温暖化と影響を知ることは自分たちで考えて判断するしかないということに至ったのです。自分たちで資料を集めて行動するスタイルにもっていきます。意識を変革改革していかないとなかなかやっていけない。自分のために勉強して、自分の家族のために行動する。このような考え方を啓発していきたいと思います。
1988アメリカの公聴会でのことでした。最近の異常気象と暑い気温は関係していることが99%らしいということがいわれ、ここから地球温暖化という言葉が使われてきたのかなと思います。約30年前の事です。
地球温暖化は深刻だ、何が理由かというと政治の無関心、市民の環境問題関心もどこ吹く風ということがありました。今回の先月の選挙も環境問題を話題にした政党や議員は誰一人いなかった。
私たちの暮らしは自然と共に共存していることを再確認しながら、自然の事や海の事をもっともっと理解し勉強して海に負荷をかけない生活から始めなければいけないかなと思っているところです。「環境に順応できるものだけが生き残る。環境に順応できなければ滅びる。」
チャールズダーウィン言葉です。
新聞記事について後ろから見出しを読んでいくとストーリーが見えてきます。是非読んでみてください。
(2)紫波町産業部環境課循環生活室 武田 正紀氏
我が紫波町にはまず地球温暖化対策地域協議会はありません。オブザーバー的に参加させていただきます。今回是非紫波町の取り組みを紹介してほしいとお話しがありました。かたくなにお断りしようと思ったのですが是非何とかお願いしますと強く諭されましてお話をさせていただくこととなりました。
今回は循環型エコプロジェクト推進事業について紹介させていただきます。紫波町の「循環型まちづくり」冊子参照
紫波町の環境行政を語るうえで絶対欠かせないものを紹介します。
「新世紀未来宣言」紫波の環境を百年後の子供たちにより良い姿で残すと誓ったものです。
2000年に紫波町内外に向けて発行したものでかなり壮大なものです。これは紫波町民参加の基に町民全体で作られた文書でこの宣言は紫波町環境行政のみならずすべての行政の指針となるものであります。
自然との共存、先人の知恵、物、命、郷土、文化、伝統いくつかキーワードがありますが、自然環境といった物心的な環境的宣言ではなく精神的なものも含めて未来宣言としている。
紫波町では環境基本法の施行と同じ平成5年環境保全条例制定しました。平成10年ごみポイ捨て禁止条例制定しております。このあたりから徐々に町民環境意識が高まった。さらにそれに伴って新世紀未来宣言を発表したことにより町民の環境意識が一気高まった。その機運に乗るように平成13年度循環型まちづくり条例を打ち出した。
更に実現に向けて環境循環基本計画なるものを策定し、10年単位の基本計画を立てた。現在中間年となっています。現在の計画は4代目である。
※紫波町環境・循環基本計画(P5参照)
4つの方針を掲げています。
1.資源循環のまちづくり
2.環境創造まちづくり(地球温暖化防止活動はこの事業に位置付けられている)
3.環境学習のまちづくり
4.交流と共同のまちづくり
役場公的なところの計画ではなくて町民全体が取り組む計画となっている。
※循環型エコプロジェクト推進事業(冊子P31参照)
団体、個人
CO2排出削減に貢献すると町がエコbeeクーポン券という名前の商品券を発行するというもの。町が認定する紫波町内のエコショップ・ショップしわ認定店で希望する商品と交換することが出来る。
※紫波エコbeeクーポン券(別紙参考資料参照)
個人と団体の取り組みを紹介。配布ポイントが取り組みによって決まっている。
【個人の取り組み】
①段ボールコンポストのキットを町内で購入
②間伐材などの森林整備
③森林から間伐材を搬出(松くい虫など被害で伐採した木材など山に残してしまわないようにし木質バイオマスとして活用する))
④ペレットストーブ・薪ストーブ設置(木質バイオマス使用のストーブ)
⑤町産木材で住宅等を建築(町では独自に建築から5年間固定資産税1/2としている)
⑥太陽熱温水設備を住宅に設置
⑦家庭用燃料電池(エネファームを購入)
⑧薪ボイラー・木質チップボイラー・木質ペレットボイラーを設置
【団体の取り組み】
⑨使用済み食用油を回収
⑩ペットボトルキャップを回収(教育的な考えから町内の小中高学校児童生徒による団体が対象)
⑪資源リサイクル運動を実施(資源回収した代金のほかに回収量1㎏ごとに5ポイント、1ポイント1円として、町から現金支払い口座振り込みされる。)
エコクーポン券の有効期限は交付の日から1年間
クーポン券には通し番号が振られ誰にいつ発行されたかわかる仕組みになっており、使い忘れている方に連絡したりするデーターとして管理している。
認定店に対しては紫波町から認定証が発行される。
課題としては平成28年度のクーポン券の事業ですが、クーポン券交付額が合計598万円、貧乏な紫波町としては頑張っているところです。メインの事業のメニューも見直しをして何か新しいものを取り入れようと考えているところです。
何よりも最初に申し上げました環境新世紀未来宣言は平成32年度には宣言から20年たちます。当初は町民も環境、環境といって盛り上がっていたが、最近はちょっとトーンダウンしているのかなといった感じになっている。どうぞご指導ください。循環型まちづくりをすでにご覧になった方もいらっしゃると思いますが様々な事業展開となっております。参考にして頂きますとともにご指導お願いいたします。今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。
櫻井事務局長よりコメント
武田さん紫波町の発表ありがとうございました。
40冊ほど冊子をお持ちくださいました。
すべては子供たちの未来のためにという素晴らしい冊子を作っておられます。新世紀未来宣言は内容をじっくり読んでみますと震えがくるような素晴らしい冊子です。このような取り組みを行っている紫波町様には敬意を表したいと思います。(拍手が沸き起こりました。)
エコbeeクーポン券も町民を巻き込んでやっていくというところで地域の皆様に参考になると思いますし、情報意見交換会で一つの題材になるのではとおもいます。菅原さん、武田さん市町村の事例発表誠にありがとうございました。
5情報・意見交換
テーマ:地球温暖化対策地域協議会の活動を活発化するために推進員と共に
コーディネーター:櫻井事務局長
※櫻井コーディネーター:35分位しか時間がありません。事前に質問しアンケートの形でいただいておりました。(一枚もの資料参照)情報交換したい事項の中にパリ協定発効後の世界の情勢はいかに変化したか?大きいテーマが上がっております。このことは冒頭の野澤代表の挨拶でもありましたし、紺野さんからも東北大学明日香先生のお話しをされましたが、世界情勢の変化につきましてご意見情報提供在りましたらお願いいたします。今日参加の皆様の中でどなたかお話をされる方はいらっしゃいませんか?
企業にお勤めの経験のある林さんはなにかありませんか?世界情勢も詳しいかと思いますが。
林推進員:知見はあまりないが、物を作るという観念から、世界がどのように変わったか興味がありまして最近朝早めにラジオを聞くようにしています。ラジオは地球温暖化の話にしても情報を得られる今は良い媒体だと思います。2,3日前東京に行く機会があり、専門家の話をちょっと聞いてきたのでその辺も交えながら話をしていきたいなと思います。
物づくりやってきた観点から日本の経済はどのような立ち位置にあるか、世界の自動車産業はどのような方向にあるのか、日本という国の経済状況は一本足打法で自動車産業依存型の経済になっているだろう。以前はITとか二本立てになっていたのですが、アジア人はIT産業に負けまして、スマートフォンの類は日本ではほとんど作られていない。物づくりに負けてしまって何とか自動車産業で生きていこうとなっているのだけれど悪いことに排ガス問題があって人口が1億人いる中で日本には発するものがない。後進国、発展途上国であれ皆さん車がほしい。どういう車がベストなのか?CO2を出さない車、世界を先駆けて今進んでいるところです。そんな中で中国が一番先に車に関する世界のトップを走ろうみたいな、来年からそのような方向に向かうと発信している。日本の産業も電池作り、日立、パナソニックは中国にも投資を始めている状況です。各国が2030~2050年に向かってパリ協定の話からトヨタは2050年までに排ガス0の車を作るといっている。自動車産業が2030年目指している。ディーゼルやガソリン車はすべて無くするといっている。このようにものづくりの流れはすごく大きく変わっている。CO2を出さない世界を目指す。問題はあると思うが民間企業は物づくりの中では生き残りをかけて頑張っている。話しは変わりますがRE100(再生エネルギー)でやっていこう。日本では10月段階で2社宣言している。ニコー、積水ハウスです。積水ハウスでは建てた住宅の屋根には太陽光発電を設置し、その電気を全部買い取りますといっている。買い取った電気で我が社は経営をやっていきます。すべて100%再生エネルギーでやっていきますといっている。そのような会社が世界で現れています。トランプさんが脱退して一番困っているのはアメリカが離脱したことより2150億円を出してくれないことが一番問題。途上国の人は支援金をあてにしている。自分たちも経済発展したいといっている。ゴアさんがトランプさんに何とかパリ協定の脱退をやめてくれないかといったが、安倍晋三だったら説得できるかもしれないけれど私は失敗したといっている。新聞に書かれていました。ものづくりの人は生き残りをかけてやっていかなければならない。海の話も出ましたが、私は北海道出身ですが、去年船をやめました。あまりにも魚が取れない。商売やめた方がいいということになった。三陸の海と北海道の海が全く同じように鮭が取れない。ただ金儲けのためでは次の時代の人が生きていくための財産が無いという状況になることを危惧している。その情報を明確に打ち出す、そのようなことを話す政治家が今一人として日本にはいない。今回環境大臣になられた方は経済産業省と環境省が合同で蓄電池に50何億円の予算を付けるように提案をした。家庭の太陽光を何とか蓄電池に入れて日本の普及を見てCO2を削減したい。平成30年までに26%削減するというので企業さんを回っているけど1年に1.6%減らさないと届かない。今の省エネ法は1%というのがあり、ずれがある。企業さんも0.5%くらいかなとか鉛筆なめるような状況でCO2削減の指針を出している。もっともっと地球温暖化の事を知識として、情報として、行動をする形にならないとうまくいかないのかなと思っています。世界の情報と日本の身近な情報話しましたけどこのようなことでよいでしょうか。
※林さんから車の話がでましたが冒頭での挨拶で野澤代表から車の話しがでましたが代表から一言。
野澤センター長:カリフォルニアで車を売るメーカーはガソリン車でない車が何%か入らないとカリフォルニアでは売ってはいけないというのがある。トヨタは電気自動車、水素自動車を何%か売り込みますよということで販売することが出来ている。比率を年々上げていく中で切り替えようとしている。2040年までにはイギリス、フランスでは化石燃料は売らないようにするとなっている。話しはちょっと違いますがフランスは原子力発電がかなり大きいですが、パリ協定以降か、それ以前かもしれませんが、かなり減速しています。73%が原発ですが一気に下がっています。原子力発電は安い、原子力発電は安全、この二つがフランスを引っ張ったけれどこれが全部ひっくり返った。フランスでは再生可能エネルギーがどんどん下がっている。半分以上再生可能エネルギーでも行けるとなっている。これもパリ協定以降の状況ではないでしょうか。
※日本の環境行政はどうなっているでしょうか?
岩手県環境生活企画室:2016年5月に長期目標として国としては2050年までに80%温室効果ガスの削減を目指すということが閣議決定された。2016年11月パリ協定後には長期低炭素ビジョンというものが環境省のHP上で国民に見られるようになっているという状況です。気候変動の問題にも触れられる状況となっています。
野澤センター長:補足として日本はエネルギー問題が将来大事ですが。日本のエネルギー問題は資源エネギー庁が行っている。資源エネルギー庁は産業が困らないようにエネルギーをどこからかもってくるというのが第一命題であった。それは今も変わっていない。不都合が起きている。
2030年目標は2050年の80%とどう整合性があるのか説明を求めたが答えらなかった。
2050年の目標を決めてバックキャスティングで2030年までに何をするか決めなめればいけないと思っている。
※日本環境行政について他に何かありませんか?
菅原推進員:政治と環境の話をするとタブーとなる。国からエコをやりましょうというと環境省も動きやすい。県も動きやすい、県も動きやすい、我々も動きやすくなる。それがなくて草の根運動的な活動で地球温暖化を考えるのでは悲惨、悲しくなる。行政あるいは国が動くような何らかの方法があると非常に発信力も強いし弾みになると思う。
野澤センター長:産業界にとっても不幸なことになる。先はやめようといっているのに石炭火力でやろうと思っている企業さんにとっても大変なことになりますよといいたい。
菅原推進員;30年前流れを考えると後退している。市民の方の考え方も後退している。もう少しエコという言葉も新聞紙上テレビラジオでも報道されたはずです。最近何も聞こえない。新聞見ても環境の新聞記事はたまに掲載されるだけですね。各新聞そうです。政治の力に気を使った新聞の作り方をしているという風に考えていいと思います。これは困ったものですね。どうしたらよいでしょうか。ドイツ緑の党がありますが、党がひっぱっていくような感じ、あるいは環境と政治の話をもっとして行かなきゃならないのかなと思います。実際問題、無駄にして捨てて経済、生産、生産、経済、といっている。捨ててもいいものを作ってもっと買いなさいといっている。これはバブルの時期の話です。20年、30年前の話し。これは脱したはずだったのですが今も変わらない。まだ同じことをやっている。変わらない、困ったものです。
※その他の課題
政策提言のうち現実に政策に反映しているのが少ない。
一関地球温暖化対策地域協議会より:紫波町の武田さんの話をお伺いして緻密に包括的に施策に取り組んでいて改めて感じ入りました。一関協議会紙をお配りしましたが、2年前の9月15日には紫波町に取材に伺い、一面2面3面、紫波町特集し紫波町環境未来宣言を載せた。一関では紫波町にほれ込んでいまして一関を紫波町にしたいと思い取り組んで施策提言をしたが、回答が返ってきたのは半年後であった。基本的には検討してまいりますがほとんどであった。
紫波町との違いで気にかけたのは、紫波町は環境課に9人の職員がいるが、循環政策室に4名、一関の生活環境課には二つの係がありまして環境とエネルギー4名、生活安全3名、課長1名、それだけで交通安全から暴力団対応など含めて全部対処している。それに比べたら環境政策だけで9名の職員がいる循環政策室に専業職員がいらっしゃる紫波町との違いが大きいのではと思いまして、マンパワーを増強してまんべんなく施策を展開してほしいとお願いしたが職員足りないから無理とのことであった。再生可能エネルギーに詳しい知見を持った職員を配置してほしいという提言も職員が足りないので私たちの協議会職員の力をお借りしたいとのことであった。根幹はそこにある。
提言が受け入れられているものもあります。
太陽熱温水器、薪ストーブ補助
大きく実現してほしかったことは住宅について地元の工務店の学習会をやってほしいと提言したが本気度が違う。県南広域振興局の皆さんいらっしゃっているので是非一関を指導してほしい。一関その方ではどうなっているのですかといって包括的な話を部長クラスにはなしてくれたらたすかります。いろんな方面からの圧力をお願いしたい。
県南広域振興局:市町村の情報共有をしながら進めていければいいのかなと思っています。
坂下推進員:紫波町さんのように循環型の中で経済が回っていることが大事なポイント。
菅原さんがお話しされたようにお墨付きをもらえるかどうかが大切だけれど今はそのお墨付きをいただくのが難しい中で紫波町さんの循環型の構築が経済に対して大きなポイント、説得力なってくるのではないか。
紫波町さんに限らず、日本全国見渡した時に、里山資本主義、まさに紫波町さんがやっているような里山資源を利用して地域が回る事業が成功していて補助金が大きく膨らんできているといっていましたが、見えないところでの経済波及効果、地域の豊かさ、将来に向けての財産は間違いなく増えているような気がします。都会型のGDPだけに目先が行っている。実際GDPの在り方も疑問ですが、お金の苦労があればGDPが上がる世の中なので、企業のところでまじめに考えてまあいいやと思っている人もいるかもしれないが、ポピュリズムに踊らされて素敵だなと思っている人もいるかもしれない。実態も知らずに。負の遺産になるよと企業に発信できる人がいたり、里山を大切にして生活している実際の体験を発信する人がいたり、紫波町は岩手の財産だと思う、紫波町素敵だよと発信しバックアップし岩手国として発信することが大事。マンパワーつながっていくことが大事、主婦も大事にして頂いてつながっていくことが大事だと思います。
高橋推進員:周りを見渡すとお金が今儲かればいいじゃないというのが前面にですぎている。そこに対して一推進員として「自分の身に降りかかってくるよ」、という気づきの提案をして行くしかないのかなと思っています。後に何も残らなかったでは済まない。
徳谷推進員:お願いがあります。行政の方がたくさん出席していただいています。とっても分断している感じがあります。私たち主婦は、個人ベースで活動しています。その先に経済も経済効果も何もないです。ほんとに地球のために地域のために活動して来ました。行政の方たちは仕事の中でその一部として仕事しているように思えます。同じ立場まで下りてきていただきたい。個人でもっと見ていただいて私たちと同じように活動していただけたらもっと良い岩手になるし、日本になるし、地球になるのではと思います。よろしくお願いいたします。
6情報提供
岩手県環境生活企画室より
いわてわんこ節電所について(チラシ参照)
今年度立ち上げたHPについての立ち上げた背景は今年8月県の排出量が出されていますが
温室効果ガス排出量、震災前に減らせたものが震災後増えた。微減(あまり減らせていない)状況です。
家庭部門もれなく核家族が増え世帯数が増えている。世帯数が増えているということは家電品等も増えるということから温室効果ガスは減っておりません。そのため家庭部門の取り組みの促進と見える化をはかるためのHPを作成。10年間CO2ダイエットいわて倶楽部を行ってきたが身近な取り組みいう事で進めてきたが、身近な取り組みだけではCO2は減らせないということになっているので県民運動の柱を移行させたいと考えている。
ステップ1身近な取り組み項目
ステップ2設備投資に係るような取り組み
太陽光、エコカー、住宅、家電の買い替え、LED買い替えなどこのようなところも含めて推進していきたいということで今回のこちらのいわてわんこ節電所の動きにかえてきています。
菅原さんより環境の話が新聞に載ってない。佐々木さんから働きかけても動いてくれないなど情報の少なさに対する気運を育てたいと思います。現状エコチェックをして頂くと跳ね返って「岩手削減量が見れますよ」という画面になっておりますが12月をめどに新着情報機能を付ける予定となっております。
エコチェックを付けたうえでの反映となる。
県民全体でCO2削減に取り組んでいるんですよということを表していけるようなものに今後育てていきたい。
そもそもこれがあることを知っていただかないと取り組んでいただくことが出来ない。情報も発信はしていくのですがそれも見ていただかないといけない。そのことから推進員の派遣や協議会の活動いろいろなところでこのようなものがあるということを情報提供していただきたい。紙ベースでのアンケートを行って事務局で入力も可能ですので是非PR活動のご協力をお願いしたいと思います。
情報のところも見ていただきながら今後の活動に活かしていただければと思います。
トピックス
- (2022.3.17)検索機能不具合が発生しております。ご迷惑をお掛けして申し訳ございません。
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