IWATE-ECO 「イワテエコ」 いわての環境情報ポータルサイト

① 構造見学会：

こちらの家は太陽光発電無しの高気密・高断熱・24時間換気住宅

(有)丸藤工務店

• 完成する前の構造見学は建て主さんでなければなかなか見ることができないと思うので貴重な見学会となりました。
• 作業工程の中で隙間をテープで塞ぐ作業を行っている。これはジョイ・コス基準で気密性を高める作業とのこと。ジョイ・コスは日本の緩い基準以上のことを20年前から行っているため、寒冷地の北海道基準・世界基準にも引けを劣らないとのことであった。
  ちょっとした隙間も特殊なテープで補強を行い工事の進捗に合わせて気密性のチェックを行っている。（日本も今後UA値・Q値が重要となる。）
• 床下の断熱はウレタン80㎜の上に天然素材の炭化コルク25㎜を敷き詰めその上にフロア材を貼る工法。ジョイ・コスの売りであるこの炭化コルクを作るための自社工場もある。
  炭化コルクには断熱性、弾力性、吸音性、耐水性、耐薬品性、耐害虫性といった特徴があり、訪問した家はまだ構造だけで壁も貼られていないが、全体が暖かく、しっかりした気密性の高い構造だと実感した。

(有)丸藤工務店の社長　藤原さんありがとうございました。

② 完成住宅見学会：

太陽光＋蓄電池を導入したZEH住宅（高気密・高断熱・高換気）

株式会社拓三建設

構造見学をした後で完成住宅を見ることにより、表にしか見えていない空調関係の裏側を想像することができました。

ダクトや配管等がむき出しの途中段階を見た後の完成した家はすっきりとして、構造見学で見た太い配管がどこに隠れているのかといった感じでした。
完成した家でとても興味深かったのは換気システムです。気密性が保たれていれば換気のプロペラは回り続けているが、どこか一カ所でも空いているとプロペラがストップするとのことで、リビングから離れた場所の窓を開けた途端プロペラはストップし、驚きでした。見学会に合わせて見える化にしたようで気密性の確認ができました。

構造住宅・完成住宅の2カ所を見学して改めて家づくりにおける構造の重要性を実感しました。家づくりの構造を知ることは失敗しない家づくりのために必要なことであり、知らないで作った家は後々後悔をすることになります。
外観をかえることは簡単だけれど床下や壁の中など構造を変えることは相当大変なことで、リフォームで対応できるようなレベルではなくお金も相当かかるようです。
まずは見かけより家の構造をしっかり作ることがエネルギーを無駄にしない家づくりとなるとのことでした。

地球温暖化対策として住宅におけるエネルギーの削減は不可欠であり、高気密・高断熱・高換気はこれからの家づくりにとても重要な課題で今後家づくりを検討されている方にはそこのところを伝えていきたいとのことです。

スタッフさんからはお家づくりの失敗談も聞くことができました。
5年前に建てた家が寒い、結露する、エネルギーのかかる家だそうで、ジョイ・コスの家と比較した勉強会のためにご自分の家の実態データを提供し構造の重要性を伝えているそうです。

構造見学会では見えない部分の重要性を学び、完成住宅見学会のほうでは、高気密・高断熱・高換気システムの効果を体験することができました。
換気の目的は、住宅の気密化が進み、ホルムアルデヒドを主体とするVOC（化学物質）が住む人の健康を害しシックハウス症候群を引き起こしていると断定、その有害物質を除去するためとの説明でした。

ジョイ・コス換気システム　URL参照　※https://joykos.jp/blog-kanki/

炭化コルクを使った断熱パネルの工場見学もさせていただけるようですのでこちらも楽しみです。

ご対応いただいた皆様ありがとうございました。